1994 年に出版され,当時はちからをもっていたいわゆる 「ゆとり教育」 でめざされていた教科書の内容削減に反対する本だ. 教育内容をへらして意味がわからなくなった内容をまるおぼえするのは困難だし,おぼえても効果がないことを本 1 冊かけて主張している. 教科書はもっと厚くして,そこに記述されたことがらの関連がよく把握できるようにするべきだという.
これはむしろ,いうまでもないことだとおもえる. いまでも廃刊されていないということは,いまだにこの本からまなぶべきひとがおおいということを意味しているのだろう. 実際,「ゆとり教育」 以前から日本の教科書はうすくて,記述がみじかすぎ,わかりにくかった. こういう教科書で教育されてきたから,社会にでてもひとが書いた文章をなかなか読まないひとがおおいのではないかとおもえる. そうだとしたら,これからも読まれるべき本なのだろう.
評価: ★★★☆☆
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