Interop はこれまで,幕張をはじめラスベガスなど,何度も見学してきた. しかし,今回,幕張でひらかれた Interop Tokyo 2010 にはじめて説明員として参加してきた. NICT ブースでの 「仮想化ノード・プロジェクト」 の共同研究成果の展示である. 他の展示もみてきたが,会場全体をむすび外部ともむすんでいる ShowNet をはじめ,受賞したいくつかの製品などにおいても,仮想化ノードの展示と同様に 「ネットワーク仮想化」 がキーワードになっている. この展示も NICT の他の展示とあわせて 「フューチャーテクノロジー部門」 の審査員特別賞をいただいた.
担当している研究・展示はひとことでいえば 「仮想化ノード (VNode) をつかえばひとつの物理的なネットワーク上で自由なプロトコルがつかえる仮想的なネットワーク (= スライス) がつかえる」 というのがミソである. なので,お客さんにまず 「スライス」 の説明を説明をすることになるのだが,このことばがけっこうすんなりとうけいれられてしまう. どうしてだろうとおもっていたら,ShowNet でも 「スライス」 ということばをつかっているのをあとで知った.
3 日間,すべての時間ブースにいたわけではないが,半分以上はそこにいた. 一度説明をはじめると IPEC (IP-Ether-Chimera) という新規開発した実験用の非 IP プロトコルのデモ (下図およびビデオ参照) までするので,けっこうながい. なので説明をきいてもらったひとの数はそんなにおおいとはいえないが,説明したひとにはだいたい最後まできいてもらって,それなりにわかっていただけたようにおもう. IP や Ethernet とはちがうまったくあたらしいプロトコルが開発でき使用できる環境という説明をすることで,おなじスライスということばをつかっている ShowNet などとのちがいもわかっていただけたのではないかとおもっている.
ShowNet をはじめ他の展示でもネットワークの仮想化がキーワードになっているが,東大などによるものをのぞくと研究的な展示は比較的すくない. 受賞したのがそのためかどうかはわからないが,そのなかでは NICT の展示がめだっていたようにおもう. 製品としておもしろいものはいろいろある. たとえば Interop と同時開催されていた DSJ (Digital Signage Japan) におけるメガネなしの 3D テレビなどがある. しかし,研究者としては研究的な展示に一番ひきつけられる.
2010-9-19 追記:
GEC 8 という会議のサイトにアップロードされた IPEC のビデオのコピー (3.9 MB)をここにおいておくことにする.
ただし,ここにふくまれているメッセージは英語である.
関連項目 (2010-9-19 追記):