粘菌を正面から研究したひととしては南方熊楠がよくしられているが,これとちがって著者は粘菌に迷路をとかせたり,最短経路をもとめさせたりという,ちょっとかわった研究をしている. 迷路などは実際に粘菌をつかってとかせているが,粘菌のふるまいをモデル化してシミュレーションでといているものもある. そのモデルについては数式をつかわずに定性的に説明している. 「知性」 ということばには疑問があるが,いろいろな例をたのしみながら,粘菌について理解をふかめられる,おもしろい本だ.
評価: ★★★★☆
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