著者のおいたちや経験をおりまぜながら,さまざまな建築,プロジェクトについての見方がしめされている. そのなかには,注意をひきつける,さまざまな書物からの知識やひとの話などもある. 「イースト吉祥寺」 に関して 「街の悪所を雑菌とみなし,[中略] 無臭・無菌に突き進むデオドランド社会の危険性を訴えた」 という部分には共感した. しかし,全体としてはなぜか混沌とした印象だ.
最後の章には,大宮の再開発にあたっての著者のグループによる分析や提言が記述されている. こまかく分析され,さまざまな事業が提案されている. しかし,ここでもなにか,うまくかみあっていないものを感じてしまう. 謎の本だ.
評価: ★★★☆☆
関連リンク: 知能化都市@ , 知能化都市@Amazon.co.jp.
注記: BK1 の 書評 と Amazon.co.jp の 書評 に投稿しています.