アメリカでは電子書籍が爆発的に売れるようになっているのに,日本ではまだないにひとしい. それは日本がおくれているからというよりは,アメリカと日本との出版,流通などのちがいからきていることをこの本はあきらかにしている. 携帯電話の存在もちがいのひとつだが,フォーマットの問題があること,つまり日本では重要な組み版ルールがまだ国際標準である ePub にははいっていないこと,外字や異体字の問題など,日本固有の問題が解決されないと紙の書籍にかわれないことが指摘されている. ほかにも流通,権利などにおいて日本固有の問題があることが指摘されている.
この本は電子書籍を従来の書籍からの発展としてとらえている. しかし,あまりのしがらみのおおきさに,もしかしたら,のぞまれるのは革新ではなくて革命なのではないかとも,おもえてくる.
評価: ★★★☆☆
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