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メディア・アート・イベント・エンターテイメント:音楽評

ヒラリー・ハーンによるヒグドンとチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲

打楽器中心で室内楽的にはじまるジェニファー・ヒグドンの協奏曲の第 1 楽章. ヴァイオリン協奏曲のイントロとしてはめずらしいが,いい雰囲気だ. 冒頭にかぎらず,第 1 楽章は打楽器のひびきがうつくしい.

第 2 楽章は弦楽器が中心のひびきだが,やはり協和的な,なつかしい感じだ. 第 3 楽章はときどき全楽合奏にはなるが,たいていオーケストラはしずかに独奏ヴァイオリンのひきたて役にまわっている. ヒグドンはアメリカでは現代曲のなかでもっとも演奏機会がおおいというが,その理由がわかるような気がする.

チャイコフスキーもていねいに,のびのびとひいているが,特別につよい印象はうけなかった. これみよがしにひかないところがヒラリー・ハーンの演奏のいいところということだろう.

CD: DG 4778777

評価: ★★★★☆

関連リンク: DG 4778777 @ Amazon.co.jp

Higdon-Tchaikovsky-Hahn.jpg このジャケットもそうだが,ヒラリー・ハーンの CD のおもてには笑顔の写真がほとんどない. ほとんどは,にらみつけるような目をしている. なかをひらくと,笑顔の写真もときどきあるのだが…

CD につけられたヒラリー自身の文章を読み,DVD でしゃべっている内容をきいた内容からすると,きっとジャケットの写真についても彼女自身が明確なポリシーをもっているのだろう.

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