3 月 11 日の大地震で東京の震度は 5 だった. 家のなかの状態をきくまではもっと棚からものがおちていることを想像していたが,本棚が 50 段以上あるなかで,本がほとんどおちたのは 1 段だけ,ほかに数段からそれぞれ 10 冊程度の本がおちただけですんだ. 被害がすくなかったなかで,ほとんどおちた棚には問題があったにちがいない.
本がほとんどおちた棚は,すべりやすかったのだとおもう. 棚のなかには両端がきっちりおさえられているものもあるが,問題の棚は両端にブックエンドがあっただけだ. また,ながさが 1.8 m あるのに,あいだにブックエンドが 3 個くらいしかなかった. そのため,本が左右および前方にすべりやすかったためにおちたのだとかんがえられる.
ブックエンドも,下にすべりどめがついているものがあるが,この段でつかっているものは,すべりどめのないものが多かった. それも落下の原因のひとつだとかんがえられる. とりあえず,既存のブックエンドにはすべてすべりどめをつけ,さらにすべりどめのついたブックエンドを追加しようとおもう.
しかし,本棚についてはどんな地震でもけっしておちないように対策するつもりはない. とりだしやすさと落下しにくさは対立するからだ. 対策しても震度 6 にたえられるかどうかはわからないが,それでかまわないとかんがえている. むしろ,落下すると危険がおおきいものは棚におかないようにすることが重要だとおもう.
それから,落下しなかった棚でも本が前方にせりだしているところがおおい. 今後の地震をかんがえると,せり出した本はもとの位置にもどし,さらに,できるところはすべりにくくする対策をほどこそうとおもう. せりだしても落ちないようにするには,棚の幅に余裕をもたせることも必要だろう. これまでは棚をつくるとき,ぎりぎりの幅にしようとしてきたが,かんがえなおすべきかもしれない.