Adobe Reader は版をかさねるにつれて,印刷につかうのがむずかしくなっていくようにおもえる. プリンタ・ドライバとの関係でもあるのだが,ver. 7 まではてもとのプリンタ (Brother HL-5070DL) でかなり自由にサイズをかえて印刷することができた. ところが,ver. 8 からはサイズをかえるのが困難になった. そして,ver. 9 まではプレビューで各ページがうまく印刷できるかどうかをたしかめることができた. ところが,ver. X ではプレビューで最初のページしかみることができなくなったようだ. この先,ますます不便になっていくのだろうか?
Ver. 7 まで自由にサイズがかえられたのは,実はバグを利用してのことだ. おおくのプリンタでは,2 ページ以上をまとめて 1 ページに印刷しようとすると,拡大縮小ができなくなる. PDF 文書には不要な余白があることがおおいから,縮小印刷するときは,余白をけずって,できるだけ縮小率をおさえたい. ところが,ver. 8 ではこれができなくなった. 私にとっては,これはけっこうつらい. 論文を縮小印刷したいことがおおいからだ.
Ver. X はごく最近つかいはじめたが,きょう,印刷設定のプレビュー画面で最初のページしか表示されないことに気づいた. これまでは,拡大印刷するときは印刷開始ページとして 1 以外を指定することで,1 ページ以外もはみでずに印刷できることを確認していた. ところが,それができなくなった. これもまた,きびしい.
Ver. 8 がでたときには,かなり長期にわたって,ver. 7 をつかいつづけた. しかし,それも可能なのは Windows XP をつかっているあいだだけだった. Ver. X にも抵抗することはできるが,ver. 7 をつかいつづけることができない以上,ver. 9 という中途半端な版にこだわってもしかたがないようにおもう.
とはいえ,こんなにどんどん不便になっていくことを,なんとかしてほしいものだ.