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情報通信博物館:iPhone, インターフェース・デザイン・アメニティ

iPhone の最悪の部分 ― 知らないとわからない機能

iPhone はその魅力的なインタフェースに人気がある. しかし,知らないとわからない機能や学習しにくい機能がすくなくない. インタフェース・デザインで有名なドナルド・ノーマンらも ACM Interaction September + October 2010 のなかで,てがかりのないインタフェースを批判している.

ノーマン (Donald Norman) らが書いているのは読んでいないメイル・メッセージのけしかただ. ジェスチャによってけすことができるのだが,どうすればよいかをしめすてがかりはない. しかも,おなじジェスチャが似た他の状況ではつかえない. これではユーザは混乱してしまう.

ノーマンの指摘からははなれるが,Macintosh でもマウス・ボタンとともに Option キーなどをおすという,知らなければできない操作があった (いまも MacBook でこの項目を書いているのだが,タッチパッドや Apple のマウスをつかうより,Windows 用のスクロール・マウスをつかうほうがずっと,つかいやすい.そうすればボタンもホイールも Windows とおなじようにつかえるのだから).

しかし,上記のジェスチャだけでなく,iPhone にはてがかりがない,あるいはてがかりがえられてもどう操作したらよいのかわかりにくい機能がおおい. てがかりがない操作の例としては,起動されたアプリケーションをとめる方法がある. ボタンを 2 回おすと起動中のアプリケーションが表示されて操作可能になるのだが,知らないとわからない.

最初はなかった copy & paste の機能も,いろいろ操作していると 「コピー」 やら 「ペースト」 やらのメニューがでるから,てがかりはあるといってよいだろう. しかし,コピーする範囲を正確に指定するのはむずかしい. ジェスチャによってボタンつきのマウスとおなじ使い勝手を実現することは至難のわざだろう.

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