今回の大地震にはいろいろななまえがつけられ,まだ一般的なよび名が確定していない. しかし,そのなかに 「東日本大震災」 とか 「東北関東大震災」 ということばがある. 当初,これはあまりにおおげさななまえだとおもわれた. しかし,しだいにそのなまえにふさわしいものだということがわかってきた.
今回の大地震は東北地方の太平洋沿岸におおきな被害をもたらした. 地震発生の当日は関東でも電車がとまり,私自身は戸塚から東京まであるいてかえることになった. しかし,関東地方には地震の直接の被害は比較的すくなく,津波の被害もかぎられていた. それなのに 「東日本大震災」 などということばをつかうのは適切でないとかんがえていた.
しかし,きょう (14 日) になって,やっとその意味がわかってきた. 地震直後から福島と女川の原子力発電所がとまり,火力発電所もいくつかとまったということだ. そのため,関東地方でも電力が大幅に不足することが 13 日には報道されていた. それだけでは,まだそれほどおおきな影響があるとはおもわなかった.
ところが,東京電力と内閣が計画停電を発表すると,大混乱がはじまった. 東京電力じたいが混乱して,停電の地域を特定できない. その発表をうけた鉄道会社は大幅な運休をきめた. その後,東京電力は停電しない可能性がたかいことを発表したにもかかわらず,JR はおおくの路線を運休するという. 東海道線と横須賀線がとまれば,私は会社にいくのが困難だ. 地震の日には会社から家にかえるのに 8 時間かかった. 結局,14 日は会社は休業ときまった.
実際は停電はおこっていないし,余震もそれほどおおきいものは発生していない. にもかかわらず,このありさまだ. 震災というよりは人災にちかいが,とにかく地震によって東日本全体がマヒしている. ようやく 「東日本大震災」 ということばの意味を理解した.