Twitter は一種の会話メディアだとかんがえることができる. しかし,通常の会話メディアとはちがって,それぞれの話者はことなるコンテクストのもとにいる. それがどういう結果をうみだしているのか,興味がある.
同期的であるにせよ,非同期的であるにせよ,会話のためのメディアは通常,どの話者もおなじコンテクストを参照している. 電話のような 1 対 1 のメディアではもちろんだが,音声や画像による会議システムでも,インターネットやパソコン通信の会議システムでも,参加者はみな他のすべての参加者の発言を参照することができる.
ところが,Twitter においては,ひとりひとりがみているものがちがう. ツイートした内容が一方的なメッセージであるときはそれでもよい. しかし,会話が成立したときでも,自分がみているコンテクストと相手がみているコンテクストとは,通常,ちがっている. たとえば参加者 A と参加者 B へのメッセージをやりとりする (@A, @B のような文字列をメッセージにいれる) とき,参加者 C が A だけにメッセージをあてると,B はそのメッセージを参照することができない. A は C だけにわかるツイートをするかもしれない. これは会話における齟齬をうみだしうる.
このちがいがどういう結果をうみだしているのか,分析したひとはいるのだろうか.
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