人体への放射線や放射性物質の影響について,くわしく書いている. 現在の版はチェルノブイリの事故のあとでかきかえられたものであり,とくに,放射線は微量でも有害だという仮説を否定して,微量放射線は無害であり,ガンにかかりにくくなることもあることが書かれている. 最近よくきくシーベルトという単位の定義にも,不適切ではないかと疑問をなげかけている.
福島第一原発事故で放射線や放射性物質恐怖を感じているひとは,この本を読めば安心できるのではないかとおもう. とくに,自然にある放射性カリウムが体内にも 3000 ベクレル相当あるのに対して,もれた放射性物質による放射線はずっとすくないという. しかし,内容は比較的専門的だから,よみやすいとはいえないだろう. この原発事故程度の放射線に危険はないという根拠をよく知りたいひとにはよいだろう.
評価: ★★★★☆
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