菅首相がやることをマスコミはただ批判するばかり,世論を反映してそうなのか,そういうマスコミに影響されて国民も菅首相をただただバッシングしているのか,いずれにしても,彼がなにをかんがえているのかさえ理解しようとしないままであるようにみえる. 私自身は彼や妻やそのほかのひとが書いた本などを読んで,理解しようとした. そして,きょう (2011-8-12) の朝日新聞朝刊に 「菅首相を哲学する」 という記事をみた.
私自身は,菅首相をただバッシングするのでなく,市民活動家から身をおこした政治家がなぜこういう行動をとっているのかを分析したほうが有意義なのではないかとかんがえた. これまで読んだ本からわかるところでは,菅直人が総理大臣という職にこだわっているのは事実のようだ. 首相でなければできない仕事がある.
いくら支持率がひくくなっても首相は首相だ. 支持されなければやりにくいこともあるが,言ったもの勝ちという面もあるだろう. 浜岡原発の停止要請は首相権限がないにもかかわらず,中部電力にみとめさせてしまった. ストレステストをやることも,あともどりはできないだろう. 脱原発までは確立できなかったが,そこにちかづくことはできたといってよいだろう. 太陽光発電のような再生可能エネルギーの推進に関しても,かなり推進することができた.
朝日新聞の取材をうけた高崎経済大の 國分 功一郎 准教授 は,菅首相が制度を大切にしようとしている,それは日本や民主主義の再建のために重要であり,評価するべき発想のもちぬしなのだと主張している. この主張は私が理解したこととはだいぶちがっている. 越権して原発政策をかえようとする首相が制度を大切にしているとはおもえない,つまりはこの主張がただしいのかどうか,いまの私にはわからない. しかし,こういう,ひとを理解しようという姿勢は必要なのではないだろうか.