この本ではまず,1949 年から 60 年間にわたる高校の東大合格ランキングを左ページの表に書き,右ページにその解説を書いている. これらの表の資料価値がこの本の一番の価値だろう. そのうえで,さらに地域ごとに分析したり,宗教系の高校について分析したり,さまざまな分析をくわえている. 60 年のあいだにきえていった学校もあるが,とくに 1960 年代からは,さまざまな制度改革があったにもかかわらず,しぶとくいきのこっている学校があることがわかる.
興味があるのは過去よりも未来だが,今後はどうなっていくのだろう. 「東大合格」 そのものが高校の評価基準としての価値をうしなっていく可能性がたかいようにおもうが,それでもこれまでの傾向がつづいていくのだろうか. それとも,なにかおおきな変化があるのだろうか.
評価: ★★★☆☆
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