著者はゲームのインターフェースを分析して,ひとをひきつけるための 4 つの原則をまとめている. この本ではその原則がゲームマシンのどういうインターフェースにいかされているかを具体的にしめしている. ゲームニクス理論の 4 つの原則とは 「直感的な UI」,「マニュアル不要の操作理解」,「はまる演出と段階的学習効果」,「ゲームの外部化」 である. これらの抽象的な原則と実際のユーザ・インターフェースとのあいだのギャップはおおきくて,この本の説明だけでじゅうぶんにうめられているとはいえない. また,ファミコンなど,ふるい例がおおいことも読者の興味を十分にひきつけられない原因になるだろう. しかし,4 つの原則をたてて,それらを実例で説明しているこの本の価値はちいさくないとおもう. 残念ながら,内容がひろいユーザ・インターフェースに関する議論であるにもかかわらず,すぐにふるくなるタイトルをつけているのは失敗だろう.
評価: ★★★★☆
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