震災復興に 20 兆円くらいかかるというのは大嘘で,実は被害は 5 兆円程度だと著者は主張する. 復興のためと称して過大なインフラをつくるべきではない. しかし,この差はおもに,(復旧でなく) 復興に必要な全額をみつもった金額か,減価した資産の震災時の評価金額かというところからきているのだろう. この差額をだれがどういうふうに負担するべきなのか? すべてを被災者や被災地の自治体に負担させるというのは非現実的だろう. しかし,すべてを返済不要のものとして国民全体で負担するのが適切だと自信をもっていえるだろうか. とくに,もしそれが景気を悪化させるとしたら… だから,著者の主張も疑問は多々あるが読むに値するものだといえるだろう.
評価: ★★★☆☆
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