年金の充実は福祉の必須項目だとかんがえられてきた. しかし,それをみなおすときがきているのではないだろうか? 福祉が必要なくなるわけではもちろんないが,年金を維持するために消費税を増税するなどということは,やめるべきなのではないだろうか?
年金は,あらかじめカネをつみたてて,一定の年齢になったらうけとるものだ. 個人でつみたてるのは自由だが,国策としてやってきたのは,定年があってほぼ一定であること,定年後ははたらかずに年金でくらすことが前提となっている. その前提はほぼまちがいなく,みなおすべき対象になっている.
定年があることは当分,かわりそうにない. 定年の年齢はひきあげられるだろうが,急激な変化はきらわれるだろう. 定年後ながく生きるひとがおおいことをかんがえると,定年になったら年金でくらすことは,みなおすべきだろう. そうしないと,というか,いずれにしても年金制度はほとんど破綻している. 必要な金額を積立金でまかなうことはできないし,増税でまかなうのも困難だ. 運用していた資金には穴があいている. だから,従来のままの年金はもう,あきらめるべきだろう. そして,定年に達したあとも,できるだけはたらくようにするべきだろう.
すでに,60 歳定年ならば定年後 5 年間は年金をうけとることができないが,それでも一定の年齢になると年金がうけとれるという点ではかわっていない. それをみなおして,むしろ,はたらけなくなったときに保険金をうけとれるようにすればよいのではないだろうか.
つまりは,年金をやめて保険にすればよい. これは失業保険だから,通常の失業保険とあわせてひとつの制度にすることもかんがえられるが,通常の失業とはだいぶ事情がことなっている. すくなくともしばらくはわけておくことによって,年金からの移行をなめらかにすることができるだろう.