安全性の議論に欠かせないのが確率であり,著者はそこに切りこもうとしている. そこにある程度はふみこむことができたが,十分だとはいえないだろう. また,この程度でも文科系のひとには理解困難なのではないだろうか.
大災害としてよくとりあげられるリスボン地震に関するカントの記述をはじめ,さまざまな引用が著者の主張をささえている. しかし,それにしても 「哲学叢書」 の 1 冊としては論理があますぎるといわざるをえないだろう.
評価: ★★★☆☆
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