文学の専門家は文学の目でものをみるし,政治や経済の専門家はそういう目でものをみる. しかし,専門家でない吉本はそういう固定的なみかたにしばられずに文学から政治,経済,歴史その他すべてをみている. これは容易なことではないだろう. この本では自己幻想,対幻想,共同幻想という 3 つの概念を軸として,かつ遠野物語と古事記からとった題材を論じている.
とはいうものの,論理はあらけずりであり,理由もわからず断定的に書かれているところもある. 吉本の本をいろいろ読んでいれば彼がかんがえそうなことがわかるのだろうが,初心者にはなかなかついていけない. くりかえし読むというひともいるが,むしろ吉本の本をいろいろ読んでみるのがよいのではないだろうか.
評価: ★★★★☆
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