言語学をまなんだことがあるひとが,もう一度,自分の知識をふりかえるのによい本だ. 当然のようにソシュールの話がでてくるが,だいじなのはシーニュとかシニフィアンとかではなくて,「現語句は規範の学ではない」 ということと 「文字はことばの正体をかくすものであって,文字を はぎとったところに,ほんもののことばが現れるのだ」 ということだという. その他,ソシュールやチョムスキーに関しても,言語学のほかの話題に関しても,教科書にはあまり書いてないようなさまざまな 話題がとりあげられていて,おもしろい. 「学校文法」 は 「言語学がまず最初にたたかうべき相手であった」 というのもそのひとつだろう.
評価: ★★★★☆
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