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学会のバンケットでみたトルコのおどり

参加している学会のバンケット (banquet, 夕食) で,トルコのおどりをみた. バンケットというと通常はさまざまな学会関係者の話などがあるものだが,ISCC 2012 というこの学会ではそういうものはいっさいなくて,音楽演奏とおどりだけだった. アラビア風のおどりもあるが,東欧風 (ビザンチン風?) のおどりのほうがおおかった.

場所は Göreme (ギョレメ) の北,Avanos にちかい. Avanos のちかくに地図では Pottery Center と書いてある場所 ("Seramic" ということばが書いて あったのをおぼえている) があるが,そこから Nevşehır (ネブシェア) 方面にすこしいく. Dedeman ホテルからだと Nevşehır 経由のほうがちかいのではないかとおもえるが,サービスとして Göreme を経由したのかもしれない.

ステージは洞窟のなかにある. 6 角形のステージを 5 方向から客席がかこみ,のこりの 1 方向が入口だ. テーブルまでもが岩をけずりだしてつくられている. 岩は一様ではなく,模様がついているところもあるし,天井にもよわそうなところがある. 夜なので写真はとれないだろうとかんがえてカメラはもってこなかったが,こういうところも写真にとっておけばよかった.

ダンスと音楽のレパートリーとしては,まず東欧風,それからアラビア風,そしてエジプト風だ. かつてはコンスタンティノポリス (現在のイスタンブール) が東欧文化の中心だったのだろう. ダンスに関しても中心だったのかどうかは知らないが,すくなくとも東欧と共通の文化があったことはたしかだろう. ダンスそのものも,その衣装も,東欧にちかいものがある. ただ,つねに太鼓がならされているのはトルコ音楽の特徴だろう.

太鼓もふくめて 10 人くらいが円形のステージの中央に位置し,客席のまえに 4 人の演奏者が位置する. 演奏者はときどきべつの客席のまえにうつる. ここでもちいさいが音はおおきくてかんだかい太鼓があり,アコーディオンやクラリネットがある. 太鼓は騎馬民族風,アコーディオンはヨーロッパ風,クラリネットはアラビア風だろう.

つぎにくるのはアラビア風のおどりだ. 衣装も音楽もアラビア風だ.

そしてベリーダンス. これはエジプト発祥だという. 最後には日本人もふくめて 6 人くらいがつれだされて,ダンサーの指導のもとでおどった.

最後は東欧風あるいはビザンチン風 (?) にもどる. ここでも客がつれだされて,おどっている. ダンサーが去ってから,なぜか YMCA をおどり,うたっている (日本では西城秀樹がうたっていたやつだ). これでバンケットはおわり. おどりをみても,トルコが東と西,キリスト教世界とイスラム教世界との境界にあることがわかった. しかも,文化的にはまだビザンチンの影響がおおきいようにみえる. 世俗主義がうけいられる背景にはそういうところがあるのだろうか.

関連項目:

2013-1-8 追記: この項目の内容もふくむカッパドキアの写真集Kindle 本として出版しました (上巻下巻).

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