アダムが楽園にいたころは言語も完全だったとかんがえられて,その探求あるいは復元がめざされてきた. この本ではおもに 13 世紀ごろから 20 世紀にまでわたる,このような完全言語探求の歴史がたどられている. 話題の中心は哲学・哲学者や言語学であり,チョムスキーにまでつながっている. しかし,記号論,数学,コンピュータ言語やハイパーテキスト,人工知能,和声学や 12 音音楽などにちかづいている部分もある. この本の中心をなす哲学者や言語学者のかんがえにも興味があるが,むしろこうした周辺の部分に興味をひかれる. あくまで周辺であって,わずかにふれられているだけなのだが…
評価: ★★★★☆
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