原題は 「Compression for Clinicians」 であり,内容をかんがえても 「臨床家のためのデジタル補聴器入門」 というタイトルには違和感がある. デジタル補聴器中心に書いているのは第 6〜8 章だけだ. しかし,著者によればアナログ補聴器について書いているのは,デジタル補聴器においては重要な技術がおおいかくされているため,いきなりデジタル補聴器について書くとそれが理解されないからだという. 読者は辛抱づよくアナログ補聴器の話をよむ必要があるということだろう.
いずれにしても,いま日本で出版された本のなかでデジタル補聴器についてきちんと書かれたほとんど唯一の本だとかんがえられる. 臨床家だけでなく,補聴器に興味があるすべてのひとにすすめられる本である.
評価: ★★★★☆
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