[ トップページ ]
政治・法律・憲法:外交・国際関係, 歴史, 地理・地域:韓国・朝鮮

日韓併合は単純な植民地化より悪い ― 韓国人のアイデンティティをうしなわせた植民地政策

日本は 1910 年に朝鮮を併合した. 併合ののち朝鮮人は日本人と平等にあつかわれたとはいえないが,一応は日本人とみなされた. すくなくともたてまえでは平等にあつかうことで単純に植民地化するよりはよいあつかいをしてきたと,これまではかんがえてきた. しかし,最近,そうではないとおもうようになった.

ある韓国人が,日本は “植民地化” によって韓国人の identity (アイデンティティ) をうしなわせたから,いまでも韓国人はそれをとりもどすために反日教育が必要なのだといっていた. それをきいて,ようやくわかった気がした. 日本人とみなされるということは朝鮮人としての identity をうしなわせるということだ. こどもも日本人としての教育をうける. こどものときにうけた教育の影響は一生のこるし,つぎの世代にも影響をあたえる. 単純に植民地化するのなら,日本の政治経済的な支配はうけるし文化的にも支配されるが,identity という,こころのなかのものまでうしなうことはないだろう. Identity は保持され,いずれ独立したいとかんがえるだろう. しかし,identity がうしなわれれば,そもそも独立ということばの意味さえも不確かなものになる.

当時の日本は朝鮮と台湾を日本に同化しようとしていた. いまでも,たとえばトルコにおけるように,異民族を同化しようという政策をとっている国がある. トルコや東ヨーロッパではさまざまな民族が地域的にもまざりあってくらしているから,民族ごとに地域をわけるのは不可能にちかい. しかし,朝鮮と当時の台湾に関しては地域ははっきりわかれていたし,日本が敗戦したおかげでまざりあうことなしにおわった. 同化政策は一時的なものにおわり,むしろ現在は異化が必要になっているということだろう. その一部が反日教育であるのなら,日本人はそれを理解する必要があるだろう.

キーワード:

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
https://www.kanadas.com/mt/mt-tb.cgi/5856

コメントを投稿

Google でブログを検索:

メインページアーカイブページも見てください.
Creative Commons License
このブログはつぎのライセンスで保護されています. クリエイティブ・コモンズ・ライセンス.
Powered by Movable Type