著者は省庁の縦割りによる行政や天下りや,その他,現在の行政組織の問題点とされていることに問題があって改善の必要があることはみとめつつも,それらの制度ややりかたをみとめてしまっている. こういう改良主義的なかながえかたは,いかにも官僚らしい. 官僚としての経験からくるそういうかんがえをあたまから否定することはできないだろう.
しかし,そういう改良主義的なやりかたではもはや問題を解決できないところまで日本の政治はきているのではないか? だから民主党は改革をこころみて,とりあえずは失敗におわった. この本ではそのみじめな失敗の様子も記述されている. しかし,民主党にせよ自民党にせよ,やはり今後もこの著者のような官僚の抵抗を排して,改革をこころみていかなければならないのではないだろうか? それはやはり政治家のやくわりだ.
評価: ★★★☆☆
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