日本のホワイトカラーがおかれたきびしい状況をえがいている. あつかっている問題は重要であり,示唆をあたえているといえるだろう. しかし,ホワイトカラー,ブルーカラーというふるくさいことばがいまでも雇用の分析のためにやくにたつのかどうかが,とわれるべきだろう. かつてはブルーカラーの代表だった旋盤工でさえも NC 旋盤をプログラムする時代だ.
著者はホワイトカラーが職場の外でも仕事のことをかんがえるのは本来あるべきすがたではないと書いている. だが,これは仕事にひらめきをいかすのを否定することであり,ホワイトカラーとブルーカラーの差をさらにちぢめてしまうことになるだろう. それでいてホワイトカラーを問題にする理由がよくわからない.
評価: ★★☆☆☆
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