人工言語について,エスペラントやそこから派生した言語を中心にして書いている. これらについて書いた本はほかにもあるから,この本特有の主張がそこにあるわけではないだろう.
それとあわせて,著者は 「異言」 やコンピュータ言語,機械翻訳などについても書いているが, とくにコンピュータ言語の章は完全にういている. 機械翻訳に関しては,翻訳のための中間言語としてエスペラントにちかい言語が適切だと 主張され,オランダの BSO 社などがそれをこころみたことが書かれている。 しかし,エスペラントがその目的にあっているという根拠は十分でない. ひとつの研究だけがあげられているのは,その主張がうらづけられていないということを 意味しているのだろう.
というわけで,あまりみるべきところはなかったようにおもう.
評価: ★☆☆☆☆
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