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海外出張時に十分な数の本をもっていけない事情

海外出張時にはたくさん本をもっていきたいのだが,いまのところ,なかなかそうなっていない. その事情は…

アメリカやヨーロッパに出張すると,飛行機で 10 時間以上の時間をすごすことになる. 寝ることもあるが,必要がないときはなるべく寝ないようにしている. たっぷりある時間を,まず本を読むのにつかう.

往復で 20 時間以上あるから,かなりの本がよめる. しかし,紙の本はおもいので,いささか躊躇してしまう. 文庫や新書なら情報量のわりにかるいので,そういう本を中心にもっていくことになる. ハードカバーの本は敬遠してしまう.

フォト・リーディングはしないのだが,それでも以前より読む速度はだいぶあがった. だから,期中で本ばかり読んでいるわけではないが,それでも厚手の文庫をのぞけば往復で 10 冊ちかくよめることになる. しかし,かならずしもそれだけの本をもっていってはいない.

電子書籍ならば 10 冊どころか 100 冊でも 1000 冊でも苦にならないわけだが,いまのところはそうしていない. 最大の理由は,電子書籍はよみにくいという気がしていることだ. 紙の本にマーカーでかきこむ. ばあいによっては文字をかきこむ. 電子書籍でもそれにちかいことはできるし,書いたことを他人とシェアできるというような利点も あるわけだが,やはり紙に書くのがよいような気がしている.

それと,もうひとつの理由はまだ電子書籍はすくないし,古書がないからたかくつくということだ. 電子書籍は印刷・出版のコストが紙の本よりひくいはずだから,新刊でももっとやすくてよいはずだが,そうなっていない. アマゾンで古書を買うと,本じたいは 1 円でも送料が 250 円かかるから,電子書籍が十分やすければ,古書とでもある程度は競争できるはずだ. いまのところはそうなっていない.

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