Kindle 本を出版することをかんがえている. Kindle 本をつくるひとつの方法は HTML でテキストをつくって,Kindle Previewer をつかって変換する方法だ. それをこころみたのだが,Kindle Previewer のバグのためか,成功するまでにだいぶ時間をくってしまった.
Kindle 本は mobi という固有の形式をしているが,それをつくるのにはなんらかのかたちで HTML をあつかう必要があるようだ. 写真いりの HTML テキストをつくるのはけっこうめんどうなので,最初は Microsoft Word から変換することをかんがえた. しかし,最近はいつも Word がはいっていない MacBook Air をつかっている. そこで,とりあえず 「テキストエディット」 でかきはじめた.
テキストエディットの既定のファイル形式は RTF だ. RTF なら Windows 上にうつして Word で HTML に変換することもできる. ところが,テキストエディットでは写真をいれたとたんに RTF から RTFD という形式に変換されてしまう. そのことを軽視していたために,あとでてまがかかってしまった.
RTFD は Apple 独自のフォーマットであり,Word ではあつかえない. だから,Mac 上でなにかほかの形式に変換する必要がある. テキストエディットは Web アーカイブという形式もあつかうことができる. Web アーカイブは Safari であつかえる形式であり,基本的に HTML を圧縮したものだ. ならばそれをバラバラの HTML にするのはかんたんだろうとかんがえた. 実際,それをバラすために WebArchive Extractor などというアプリがある. ところが,日本語をふくむ RTFD のファイルをそれらのアプリにくわせると,文字化けするのだ. コードは UTF-8 なのになぜ化けるのかわからないが,とにかく,化けずに展開する方法がみつからなかった.
しかたがないので,もう一度テキストだけをとりだして,手で HTML に変換することにした. 松崎 彩 著 「レイアウトにこだわりたい人のための Kindle 本の作り方 & 売り方:キンドル本の制作から日本版 KDP でできる海外出版方法まで完全ガイド」 には HTML を編集して Kindle 本をつくる方法が書いてある. そこで,それにしたがって整形してみた.
まず,テキストを章ごとにわけてファイルをつくった (松崎式では Kindle Previewer をつかって Kindle 本をつくるのだが,通常使用する Kindle Generator は 1 個にまとまったファイルしかあつかえないというから,わけないほうがよかったかもしれない). さらに目次など,いくつかのファイルをたして,Kindle Previewer にくわせてみた.
それらしい mobi 形式の本ができたのだが,目次がおかしい. 表紙のつぎに目次がくるはずなのに,最後になっている. しかも,「コンテンツ」 というメニュー項目をひらいてえられるリストの最初の章をクリックすると,表紙が表示される. これはわけがわからない. いろいろためしたすえに,ようやく,ただしく表示されるようになった. 目次がただしく表示されなかったのは,もとのファイルでは Kindle 本の全体構造を定義する ….opf というファイルのなかにある <spine> というタグのもとから <itemref idref="index" /> ("index" は目次をあらわすファイルの識別子) がぬけていたからだ. なぜぬけていたのかというと,松崎本から参照されている コード一覧ページにあるコードからそれがぬけていたからだ. それにしても,最初の章が表紙にばけたり,おかしなエラーがおこったりする真の原因は,いまだにわからない.
ここでは最低限しか書かなかったからわかりにくいので,いずれはもっときちんと Kindle 本のつくりかたを書くことにしたい.