ひとりでかんがえるときでもディベートの技術がやくにたつという. だから,この本では 「ディベート思考」 が論じられている. しかし,読みすすむにつれてディベートと思考とのちがいがみえてくる. ディベートでは 「大きな枠組みから考えはじめて,徐々に小さな枠組みに落とし込んでいく」 から,かんがえるときもそうするのがよいと書いているが,ほんとうにそうだろうか? 思考はもっと自由にすすめたほうがよいのではないだろうか.
また,ある行動をするときにそのメリットとデメリットを検討するが,メリットの 条件として揚げている 「内因性」 と 「解決性」 がこの本にあげられた例ではひとつの条件のうらがえしになっている (重複! 冗長!) だけで,わける意味がわからない.
ディベートの方法を思考法としてつかおうというところはすこしあたらしいが,それが成功しているかどうかは疑問だ. ディベートそのものはもっとほかの本でまなんだほうがよいだろう.
評価: ★★★☆☆
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