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書評:仕事と起業, 仕事と起業

統計では夢や賭けを否定できない ― スコット A シェーン 著 「〈起業〉という幻想 ─ アメリカン・ドリームの現実」

著者は統計にもとづいてアメリカでは起業がさかんであり成功のチャンスも多いという 「幻想」 つまりアメリカン・ドリームを否定しようとする. 日本で 「起業」 に関する雑誌などをみると,たいてい,小売店などについて書いてあるが,アメリカでもサービス業が多いという. そういう起業についての統計をみるかぎりでは,たしかにアメリカン・ドリームは否定されてしまうのだろう. また,統計を知ることは必要なのだろう.

しかし,「起業」 あるいは 「ベンチャー」 をそんなにひろく解釈するべきなのだろうか? サービス業をはじめることといわゆるベンチャーとのあいだにはギャップがあるのではないだろうか? そして,統計をもって夢を否定するというのは,おろかなことではないだろうか. 確率統計をもってすればまったくばかばかしい宝くじを買うひとが多いのと同様に,起業も統計では説明できない賭けの一種だろう.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 〈起業〉という幻想@Amazon.co.jp

注記: Amazon.co.jp書評 に投稿しています.

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