いわゆる 「ゆとり教育」 がはじまったころに書かれ,その後の日本の教育の失敗を予言しているような本だ. 「ゆとり教育」 が当時の教育の問題点のあやまったとらえかたにもとづいていること,そして教師に対して無理な要求をしていることなどを指摘している. 「ゆとり教育」 のモデルがアメリカの 「子ども中心主義」 にあるが,アメリカでもかならずしも成功していないこと,そしてアメリカと日本のこどもや環境のちがいも指摘されている.
「ゆとり教育」 は失敗したといわれているが,その原因はどこにあったのか,単純化された議論にまどわされないためにこの本がやくだつだろう.
評価: ★★★★☆
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