中国は大きく広く深く多いので,なかなかとらえられないと著者はいう. 著者自身も「書き進みながら中国は難しいと悲鳴を上げること度々であった」と書いている. この本では中国を国境問題,少数民族問題,政治家,日中関係,将来などの観点で書いているが,中国の大きさ,広さ,深さ,多さにせまれているとはおもえない. 日中関係をとってみても,「謝罪とは,たった一度だけ,相手にこれ以後は有無を言わせないというやり方で行う以外に方法はないのである」と書きながら,すでに「たった一度」ならずおこなっている謝罪を実利的に (つまりカネで) おこなうべきだという矛盾したことを平気で書いている. 中国のむずかしさにせまれているとはおもうが,解決策にはまったくせまれていない.
評価: ★★☆☆☆
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