3D プリンタ Printrbot+ のくみたてと調整においては,数々の困難にぶつかった. その原因のおおくは Printrbot+ の設計のまずさに起因している, 最近いろいろ機械の本を読んでいるが,「絵とき 機械設計 基礎のきそ」 という本のなかから,関連する部分を引用してみよう.
Printrbot+ がくみたてにくいひとつの原因は,くみたててしまうとぬきさしできないネジがすくなくないことだ. たとえば,ステッピング・モータの下,プリント・ヘッドの裏側などにネジをいれるあながある. プリント・ヘッドに関しては表側からネジをいれることができればよいのだが,現在の設計のままではネジのあたまが歯車にぶつかるのでできない. このような問題について,上記の本では 4.5 節に 「組み立て性を考えてねじの配置を決めなければいけません. ねじの締め付けの際にドライバやスパナなどの工具が使いやすい位置にねじを配置するようにします」 と記述され,ドライバをつかいづらいネジが図示されている. 上記の Printrbot+ の設計はこの原則に反している.
Printrbot+ のおおきな歯車は,extruder にまっすぐフィラメントをおくれるようにするには,extruder を構成する板にきわめて接近した状態にしなければならない (右の写真). それによって,その板と接触する事故が実際におこっている. 上記の本では 5.4 節 (4) に回転体と軸受けの接触をしめす図 (図 5-33) があるが,これにちかい.
Printrbot+ には,ほかの項目に書いたように,ほかにも設計上の問題があるが,上記の本とうまく対応するのは上記の点くらいなので,これだけにしておく.
関連項目 (2013-6-9 追記):