著者はガンダムとワンピースを解説し,ガンダム世代はタテ社会つまり組織重視,ワンピース世代は仲間重視だという. そういう面はあるだろうが,そういう対比をしたとたんにもはやガンダムやワンピースからははなれてしまうし,ステレオタイプでしかないだろう.
ドラッカーのことばをひいて,ワンピース世代がいずれ社会に反旗をひるがえすときがくるはずだというので,それを物語風にえがいている. その物語もそんなによくできているとはおもえないが,彼らの反乱が「選挙に行かない,年金を支払わない,税金を払わない,住民票登録を行わない」というかたちでおこるだろうというのは示唆的だ. たしかに,「ガンダム世代」がつくった土俵にのってしまったら負けだ. 彼らはネットをつかって,従来の経済や社会からは把握できないかたちで活動するすべを身につけていくのだろう.
評価: ★★★☆☆
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