この春のアメリカでは例年より気温がひくく,ソルトレイク・シティでも夜は氷点下になることがあり,日中も 10 ℃ 以下だ. そのため,へやには暖房が必要になっている. しかし,このホテルには湿度はもちろん,温度もきちんと制御できる空調がはいっていない. まどの下にエアコンがあるが,cool - warm のあいだを調節するだけだ. これで warm にして暖房をいれるととんでもなく暑くなり,乾燥がひどくなる. なんとか湿度をあげる方法をくふうした.
ホテルにとまるとたいてい内部の写真をとるのだが,今回にかぎってわすれていた. だから写真はない. ホテルにチェックインしたときには暖房がガンガンかかっていて,夏のようになっていた. いそいで暖房を最弱にしたが,すでにひどく乾燥していた. 金属にさわると静電気がとぶ. この状態で寝ると,朝には鼻も目もいたくなっていた.
なんとか湿度をあげたいとおもって,買ってあった waterpik (ウォーターピック) で水をまいてみた. 本来は歯にあてて食べカスなどをながしだすための waterpik のノズルを,天井にむけて放出する. 水は天井にあたって霧のようになって下におちる. 400 ml くらいの水をそうやって,へやじゅうにまきちらした. これで,床はうっすらと,しめった. しかし,これが 2 時間もたつと,すっかりかわいてしまう.
最初にこれをためした日には,あとで窓をしらべると,うっすらとあけてあった. どうりで暖房がとまらないわけだ. 水をまいたことによる効果もたしかめられなかった.
つぎの夜はもちろん最初から窓をしめておいた. 暖房もけしたままにしておいたのだが,ここにふたたび水をまいた. 4 時間くらいたって目をさましてみると,やはり床はすっかりかわいている. 湿度もまだ十分ではないが,すくなくとも静電気がとぶようなことはなくなっている. 目鼻は乾燥しているので,まだ加湿は十分でないとかんがえられる. いっぺんに大量の水をまくと床がしめりすぎるから,加湿器と同程度に加湿するには水まきをくりかえす必要があるのだろう. しかし,水をまいた効果はあったようだ.
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