ベートーベンを頂点とするドイツ中心の音楽史に対して,著者はヴィヴァルディをはじめとするイタリア音楽に賛辞をおくる. 現在はドイツ音楽のなかでもモーツァルトがたかく評価されているが,かつてはそうでなかったことも書かれている. たかく評価されると,まつりあげられがちだが,モーツァルトの時代にはクラシック音楽がそんなに高尚なものではなく,現代でいえばジャズやミュージカルに相当するようなものだったという. それほど新鮮な内容でもないが,著者がドイツ中心の音楽史を斬っていくところは小気味よくもある.
評価: ★★★☆☆
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