牧野 武文 著 「機械との心理戦に敗れたチェス世界チャンプ ― カスパロフとディープブルー」 を読んで,ディープブルーにやぶれたカスパロフのなさけない表情をテレビでみたことをおもいだした. そのとき,これこそが人間と機械との最大のちがいだとおもった.
コンピュータはチェスで人間に勝つことができた. しかし,カスパロフはディープブルーに勝てるだけのちからをもちながら,人間であるゆえによわさをみせ,ディープブルーにやぶれた. 最近はコンピュータに感情をもたせようという研究もいろいろおこなわれているが,こういう人間らしい感情をもつことは 100 年たってもできないのではないだろうか? こういう本を読んだりすると,いまでも当時の感慨をおもいだす.
キーワード: