安価なプリンタはやはり苦労させられるらしい…
完成品の 3D プリンタのなかで Solidoodle は格段にやすい. いまや Printrbot も junior 以外は $799 以上することをかんがえると,$499 は破格の値段だ. しかし,それを買ってさんざんトラブルになやまされているひともいるらしい. よのなかにそんなにうまい話はないということだろう.
完成品の 3D プリンタのなかで Solidoodle は格段にやすい. いまや Printrbot も junior 以外は $799 以上することをかんがえると,$499 は破格の値段だ. しかし,それを買ってさんざんトラブルになやまされているひともいるらしい. よのなかにそんなにうまい話はないということだろう.
ABS は印刷中に反ってプリントベッドからはがれやすい. もうすこしで完成というところではがれて,泣くおもいをしたことも 1 度ではない. しかし,ようやく対策がわかってきた.
しばらく Rostock MAX のことを書いていなかったが,そのあいだにもいろいろやっていた. 推奨の印刷ソフトは Repetier だが,Repetier はスライサとして Slic3r と Skeinforge の両方に対応している. Printrbot でためしたときよりは Slic3r でもうまくスライスできることがわかったが,それでも,なれている Skeinforge をつかうことを選択した. 最初は印刷に Repetier をつかっていたが,印刷中にときどきダウンする. これではこまるので,これも Pronterface をつかうように変更した.
Rostock MAX のマニュアルには,ABS による印刷の際のプリントヘッドの温度として 185℃ が指定されている. 最初はこの温度でためしたが,これではうまくいかない. サーミスタの特性やとりつけかたにも依存するだろうが,この Rostock MAX では安定して印刷できる温度は 225℃ だ.
3D プリンタ Printrbot+ はうまく動作するようになるまでにいろいろ問題を解決する必要があった. 最近はあまりつかっていないのでわからないが,やわらかい木材をつかっているために,今後も頻繁に調整しないと状態を維持できないのではないかとかんがえている. それとくらべると,Rostock MAX は安定している. ボディには Printrbot と同様に木をつかっているが,Printrbot よりよく設計されていて,安定している.
もう 1 週間ほどまえのことだが,SFF Symposium にもだした 「自然な方向の 3D 印刷」 を Maker Faire Tokyo 2013 に出展することにした. SFF Symposium ではポスターとサンプルだけだせばよかったが,今度は実演してみせる必要がある. 準備がまにあうかどうかきびしいが,チャレンジあるのみ.
カプトンは耐熱温度 400℃ 以上だというが,テープにすると 260℃ までしかもたない. だから,うっかり 3D プリンタのノズルを 260℃ をこえる高温にしてプリントベッドにはりつけたカプトン・テープに接触させると,はがれてしまう.
Rostock MAX のプリントベッドのおすすめ温度は 60℃ だ. しかし,これでは ABS のためにはひくすぎる. 90℃ なら印刷中に印刷物がプリントベッドからはがれる事故がだいたいふせげることがわかったが,プリントベッドに風をあてると 90℃ を維持することが困難になる. そこで,段ボールを保温材としてつかってみた.
オリンピック・マーク (オリンピックの 5 輪のシンボル) は通常は平面的だが,チェインだとおもうと立体的になる. そこで,これを印刷してみることにした. OpenSCAD で通常のモデリングをしたものと,「自然な方向」で印刷したものを両方つくってみた. これら,とくに後者を Makers Faire で印刷してみせようとおもう.
Rostock MAX のプリントベッドは熱伝導率が比較的ひくいため,場所によって温度差ができる. そこで,3 mm 厚のアルミ板をはりつけて,温度差がちいさくなるようにしてみた. これで印刷がうまくいくようになったかどうかはかならずしもわからないが,温度差はまちがいなくちいさくなった.
最近,ネスカフェの製法がかわったときいた. 私自身はレギュラーをいれているが,母のためにゴールドブレンドを買ったので,それをためしてみた. たしかに,うまくかおりがとじこめられていて,レギュラーにおとらない. レギュラーにはもちろんよいところがあるが,なかなか安定した味とかおりを維持することができない. インスタントのよいところは品質が安定しているところだ. 安定して高品質ならば,魅力がある.
OpenOffice ももうながいあいだ改良をかさねてきているはずだが,Excel のかわりにはならないことをあらためて実感した.
3D 印刷につかう ABS や PLA のフィラメントは 1 kg ごとに巻いてあるが,Rostock MAX ではその中心に木の軸をとおす. ところが,中心部の材質によってはすべりがわるい. そのためにエクストルーダ直前のフィラメントがフィラメントのなかにくいこんで,おくられなくなるという事故がおこった. この事故をふせぐためにはすべりをよくすればよいが,そのためにテフロン・テープをつかった.
Rostock MAX でのペンローズ 3 角形の 3D 印刷はなにかと問題があったが,ようやく安定して印刷できるようになった. 安定したので,2 個ならべて印刷できるようにもなった. 例によって 2 個のあいだに糸がひかれるが,それをみていてアイデアがうかんだ.
3D 印刷しているときに,移動中のプリントヘッドが糸をひき,もようをつくりだすのをみていて,それを積極的にためしてみようとおもった. 円筒を印刷するようにして,しかしフィラメントの量をずっとすくなくしてみると,セル・オートマトン風のパターンをえがくことができる.
Printrbot+ で ABS のフィラメントをつかっていたときは悪臭になやまされていたが,Rostock MAX で ABS をつかっても,それほどはにおわなかった. それは Rostock が密閉型の構造をしているためだとかんがえてきたが,最大の理由はほかにあったようだ.
これまで Rostock MAX で ABS フィラメントをつかうとき,プリントヘッドの温度は 250℃ から 260℃ にしていた. その最大の理由は Rostock MAX のファームウェアで上限温度が 260℃ に設定されていて,それ以上指定しても 260℃ におさえられてしまうことだ. しかし,この温度ではフィラメントが十分にやわらかくならない. ついにファームウェアをかきかえて 290℃ で印刷するようにしてみた.
きのうはランダムな 1 次元のセル・オートマトン風のパターンを Rostock MAX で印刷してみた. きょうはそれを 2 次元に拡張してみた. 1 次元のセル・オートマトンで端をなくすには 3 次元空間が必要なように,2 次元のときは本来は 4 次元空間が必要だが,それができないので端のあるパターンを生成している.
フィラメントをおしだすのにつよいちからが必要になると,フィラメントがギアでけずられる. けずられたフィラメントがパイプにはいると抵抗がおおきくなり,ますますフィラメントをおしだすのにちからが必要になる. そのため,いったんこの状態にはいると,なかなかぬけだせない.
なにか問題がおこってプリントヘッドにつながるパイプや配線をひっぱると,サーミスタがぬけやすい. ヒーターがはいった状態でサーミスタがぬけると,プリントヘッドが高温になり,一部の材料がとけてしまう.
数日まえから 3D プリンタでセル・オートマトン風のパターンを印刷しているが,これはちょっとおもしろいから,よのなかにだしたい. とりあえずは「自然な方向の印刷」だけ出品しようとしていた Maker Faiere にこれもだそうとおもう. さらに学会にもだすことをかんがえているが,それにあたっては数理モデルがあったほうがよい. というわけで,数理モデルというか計算モデルの構築をめざしてみた.
Rostock MAX の 2 回の過熱事故の結果,ついにホットエンドはぶらぶらになって,つかえなくなった. やむなく,それを分解修理することをこころみた. まだ結果はわかっていないが,うまくいっていると信じたい.