Rostock MAX の 3 回めのエクストルーダ過熱事故の顛末
Rostock MAX のエクストルーダですでに 2 回過熱してプラスティックがとける事故をおこしていたが,最近買った PLA のフィラメントがうまくあつかえずにいじっているうちに,3 回めの事故をおこしてしまった. 2 回めと同様にプラスティック部分がすべてだめになったが,なんとか修理しようとしている. 過熱事故が再発しないための対策がもっとも重要だが,より確実な方法をかんがえた.
Rostock MAX のエクストルーダですでに 2 回過熱してプラスティックがとける事故をおこしていたが,最近買った PLA のフィラメントがうまくあつかえずにいじっているうちに,3 回めの事故をおこしてしまった. 2 回めと同様にプラスティック部分がすべてだめになったが,なんとか修理しようとしている. 過熱事故が再発しないための対策がもっとも重要だが,より確実な方法をかんがえた.
こどもの誕生記念に,青山の 「ラス」 というフレンチ・レストランで家族で食事をした (きょうではないが…). 昼も夜もフレンチ・レストランとしては比較的やすい 5800 円でおまかせメニューの食事を提供している. 結婚披露宴とおなじくらいの品数だが,量はすくない. 安価な材料が中心のようだがトリュフやフォアグラもつかっている. メニューはやすいかわりにワインはグラスが 1450 円もするので,5200 円のボトルにした. 欧米人ならこの量では満足しないだろうが,日本人にはこの値段でこの 「数」 の料理はわるくないだろう.
FDM 方式の 3D プリンタのヘッドは 250℃ 以上の温度になる. いろいろやってみて,その温度に耐える非金属材料は非常にかぎられていることがわかった. また,つかえるサーミスタも限定されるし,いうまでもなく高温のまま分解・くみたてするのは困難だ. だから,トラブルの解決のためにあれこれやっていると,あちこちで困難にぶつかる.
最近,科学技術とアートを融合させようとした大学の学部・学科がいろいろつくられている. そのはしりが著者が助教になったという MIT メディアラボだ. しかしこの本を読むと,そんな中途半端なところではなくて,ガチガチの科学技術とその正反対のアートの世界の両方に本気でとびこんだひとがほんとうにスゴイひとになるのであり,メディアラボもまだなまぬるいとおもえてくる.
評価: ★★★★☆
関連リンク: はみだす力@Amazon.co.jp.
帯には 「MIT メディアラボ,白熱講義」 とあるが,本のなかみには白熱する雰囲気をつたえるものはまったくない. 訳文がかたいせいもあるのだろうが,講義の際の議論など,雰囲気をつたえるものがほしい. いまのままでは単なるインタビュー記事であり,むしろ退屈だ.
評価: ★★☆☆☆
関連リンク: 「ひらめき」を生む技術@Amazon.co.jp.
この本のタイトルをみると 「デザイン言語」 という概念に関するまとまった記述を想像するが,そもそも 「デザイン言語」 という概念が確立されているわけでもない. 副題の 「モノと情報を結ぶデザインのために知っておきたいこと」 のほうが内容をよくあらわしている. デザインにかかわる情報技術や認知科学など,さまざまな分野のことが列挙されていて役にはたつが,それらの関係はあまりはっきりしない. また,うすい本なのでそれらが十分に解説されてもいない. いささかフラストレーションがたまる本だ.
評価: ★★☆☆☆
関連リンク: デザイン言語入門@Amazon.co.jp.
過熱事故でプリント・ヘッドがつかえなくなっていたが,ようやく修理した. ふたたび事故がおこらないように,サーミスタをハチマキでしばりつけた. とけてかたまったプラスティックをできるだけとりのぞき,交換したプラスティック部品をねじこんでくみたてた. さらに,ヘッドが交換できるように,プラグイン化した.
PLA で 3D ゆらぎ印刷をしても,これまで ABS ほどおもしろいパターンが生成できなかった. その理由は,ABS にちかいパターンを PLA で生成するには層のあつさをうすくする必要があるのだとかんがえて,層厚 0.15 mm と 0.1 mm とでこころみてみた. 完全に ABS とおなじにはなっていないが,かなりちかいパターンが生成できた.
1 月 17 日,東大生産技術研究所で 第 4 回 AM (additiive manufacturing) シンポジウムがひらかれた. 私は初参加だが,毎年ひらかれてきたという. 昨年までは参加者が 200 人以下で会場のコンベンション・ホールにはいりきれたということだが,ことしはついにはいりきらなくなり,2 つのサテライト会場がもうけられた. めだまのプログラムはルイビル大学の Brent Stucker 教授による 100 分にわたる講演だが,ほかにもいろいろな話をきくことができた. 私は「ゆらぎ印刷」の作品をもっていってそのプロセスなどに興味をもってくれる研究者をさがしたが,残念ながらつよい興味をひくことはできなかったようだ.
AROB 2014 (19th International Symposium on Artificial Life and Robotics) という学会で 「ゆらぎ印刷」 について発表してきた. 論文のタイトルは “3D Printing and Simulation of Naturally-Randomized Cellular-Automata” だ. 3D プリンタをつかって “創発的” でゆらぎのあるパターンが印刷できること,(もともと “セル・オートマトン風” につくってあるので) それがある程度までセル・オートマトンでシミュレートできていることを報告した. あたえられた時間は 15 分しかなくて,質問は途中でうちきられたが,あとで何人かとさらに話をした. 国内 (別府) でひらかれたとはいえ,個人で出費するにはすくなからぬ金額がかかったが,しりあいもでき,今後の方向をきめるうえで参考になった.
「ゆらぎ印刷」 について発表するために,AROB 2014 (19th International Symposium on Artificial Life and Robotics) という学会に参加している. この学会は “ALife” の学会のはずなのに,複雑系に関する発表はかぎられている.
「ゆらぎ印刷」 について発表するために,AROB 2014 (19th International Symposium on Artificial Life and Robotics) (ISAROB)という学会に参加してきた. ところが,そこにもうしこむとき,ICAROB というもうひとつの 学会の存在にまどわされた. 事情があって ISAROB から分裂したということだが,統一してほしいものだ.
安倍首相がダボス会議で基調講演をおこなった. 一部しかみてはいないが,NHK のテレビでみた印象では,よく練られたプレゼンテーションだと感じた. NHK では基調講演の成功をつたえ,それにくわえて安倍首相の日中問題あるいは戦争の危険に関する話が危惧をあたえていることにふれている. しかし,朝日新聞などのメディアでは基調講演の成功あるいは全般的な印象よりも,日中関係や戦争に関する発言をまずつたえているようにみえる. パランスを欠く報道のしかたなのではないだろうか?
最近 3D プリンタの本がいろいろ売りだされているなかで,いま,一般のひとがはばひろい知識をえるのに適した本だといえるだろう. どういう製品があり,どういうものがつくれるかが,写真で紹介されている. 文章でこまごま説明されても,しろうとにはわからないから,とりあえずはこれでよいだろう. 主要なページはカラーでないのが残念だが,いろいろな最新の話題が写真とともに説明されている. 3D プリンタを発明したのは日本人だというちょっと興味をひかれる歴史も,写真とともに紹介されている. ほかの本からはえられにくい,いろいろな内容がふくまれていて,読む価値があるといえるだろう.
評価: ★★★★☆
関連リンク: 3Dプリンターがわかる本@Amazon.co.jp.
この本はアメリカでも女性はまだ差別される立場におかれていること,しかもそういうなかで女性自身がひかえめにふるまおうとすることによって自分を不利な立場に追いこんでいることを指摘している. そういう現状をすぐにおおきくかえることはできないだろう. しかし,この本はそういう現状から一歩ふみだすためのさまざまなヒントをあたえているということができる. それは男性のためのものでもある.
評価: ★★★★☆
関連リンク: LEAN IN@Amazon.co.jp.
Web ページはしばしばスマホ向けに最適化されている. スマホの画面はちいさくて,PC むけの Web ページはみづらいということなのだろう. しかし,そのおかげで PC でみるときより情報がすくなくなり,必要な情報をえるのがむずかしくなっている. PC とおなじページを表示すると字はちいさくなるが,ディスプレイの解像度はたかいから,それは十分に可能だ. 最適化がスマホの価値をさげているとしかおもえない.
企業製品のユーザが単なる消費者でなく製品を改良するイノベーターとなることがある. 企業はそういうユーザをさがしだすことで製品を改良したり,新製品につなげたりすることができる. ユーザは CAD や 3D プリンタをつかって製品を開発することさえできる. そういう先進的なユーザをこの本では 「リードユーザ」 と呼んでいる. これにちかいことばとして 「プロシューマー」 というのもある (アルビン・トフラーのことばらしい) が,この本では登場してこない. やや近視眼的な印象がぬぐえない.
評価: ★★★☆☆
関連リンク: ユーザーイノベーション@Amazon.co.jp.
「ゆらぎ印刷」 の実験はこれまでできるだけ純粋なパターンを生成しようとしてきた. パターンの解析のための方法もまだくふうする必要があるが,そろそろ応用もかんがえるべき段階だ. CAD で生成されたモデルの表面を (あるいは内部も) 「ゆらぎ印刷」 にしてみようとかんがえた. とりあえずは,PLA をつかって,うすい皮だけの花瓶と,なかまでつまったペンローズの 3 角形とをためしてみた.
これまで 「ゆらぎ印刷」 の結果を写真にとってきた. しかし,写真では正確な寸法がわからない. 正確にはかれるようにするため,円筒をきりさいて平面化し,スキャナでデジタイズしてみた.
これまで,「ゆらぎ印刷」 での印刷速度の変化が印刷結果にどう影響するかをあまりしらべていなかった. PLA をつかうととくに,ゆっくり印刷すればよりゆらぎがすくなくなり,はやく印刷すればゆらぎがおおきくなるのがわかる. しかし,円筒の一部でゆらぎがおおきくなる現象もみられて,その原因はまだわかっていない.