最初に買った透明な PLA はどうも品質がわるいようなので,ほかに 2 種類の同種の製品を買ってためしてみた. 「国産」 という透明 PLA はたしかに品質がよくて一番うまく印刷できるが,リールに巻いてないのがつらい. 中国製のべつの PLA は最初のよりはよいが,途中でつまる事故が発生した. つまるのは品質の問題もあるが,それだけではなくて,ノズルの温度低下のためでもあるようだ.
ブルー・テープをつかうようになってから,ノズルがつまる事故が多発するようになった. PLAGO なる「国産」 PLA は一番事故がおこりにくいが,それでもつまることがある. つまるのはノズルの温度が低下するからだろう. ノズルの先端で PLA がかたまり,extrude されなくなる.
フィラメントを手でおしてさえも,おくることができなくなる. こうなるとやっかいだ. フィラメントを extruder のところでひっぱっても,ぬけない. なぜぬけないのかというと,フィラメントの先端の熱でやわらかくなった (がとけてはいない) 部分がおされて,ふとくなっているからだ. もともと 1.75 mm なのだが,フィラメント先端は内径 2 mm の PTFE チューブでおおわれているため,2 mm までふとくなることができる. そうなると,ひっぱっても途中でつまってぬけなくなる. 温度をあげておしだそうとしても,うまくいかない. 分解してフィラメントの先端を切断しなければ回復することができない.
防止策を 3 つくらい,こころみてみた. 第 1 の方法はヘッドの温度をあげることだ. ヘッドの温度として通常 215℃ を指定しているが,これをたかくすると事故はおこりにくくなるようだ. そこで,とりあえず 255℃ で印刷するようにしてみた. 260℃ 以上にしないのは,ヘッドに使用されている PTFE パイプの耐熱温度が 260℃ だからだ. ここを過熱させて PTFE パイプを何度もとかしてしまったので,そうならないために 260℃ 以上は指定しない.
第 2 の方法はプリント・ベッドの加熱だ. ノズルの温度がさがるのが問題なら,プリント・ベッドを過熱すればよい. ブルー・テープをはると常温で印刷するのがよいとされているが,60℃ くらいに過熱しても PLA はくっつくので,それで事故がおこりにくくなるなら,それもよい. ただし,これでは 30℃ くらいしか差がない.
第 3 の方法はノズルを保温することだ. サーミスタの温度は 255 ℃なのにノズルの温度が PLA の融点よりひくくなるのだとしたら,それはノズルが冷却されているからだ. ノズルから熱をうばわれないようにすればよいとかんがえて,ノズルの周辺に RTV をぬってみた. これも効果があるようだ. ヘッドを 255℃ よりひくい温度にしても印刷がとまらないようになった.