学会出張でポーランドのクラクフからフランクフルトを経由してカナダのヴィクトリアにきた. そこからのかえりにのったエアー・カナダのフライトで,クラシックのオーディオ・プログラムをきいた. 有名な曲があつめられていることがおおいが,エアー・カナダではあまりきいたことのない曲があつめられている.
最近は機内でくばられるヘッドフォンは使用にたえないものであることがおおい. 会社の出張なので会社からノイズ・キャンセル機能のついたヘッドフォンをもってくることもできるのだが, かさばるのがいやなのでもってこない. 今回は自宅から Sony のインナー・イヤー型のイヤフォンをもってきた. それをはじめてつかってみた.
ゴム製のイヤー・パッドでは完全に密閉することはできず,ノイズはかなりはいってくる. それでも,密閉型なので開放型にくらべるとノイズはすくなくなる.
気分的にクラシックのほうがよかったので,エアー・カナダのクラシック・コレクションをひととおりみてみた. まず最初にでてきたのは Janine Jansen のヴァイオリンによるバッハの曲集だ: J. S. Bach Violin Concertos. これはもっともポピュラーな曲だ. Concento No. 1 などでは音のつよさやテンポを非常にデリケートに変化させている. これはいい.
つぎは Anne-Sophie Mutter によるドボルザークのヴァイオリン協奏曲. ドボルザークではチェロ協奏曲がゆうめいで,ヴァイオリン協奏曲はあまりきく機会がなかった. 安定した演奏だ.
つぎにきいたのはパッヘルベルの曲集: Pachelbel: Greatest Hits. バッハなどもまざっている. 演奏者はわからない. いろいろな楽器がつかわれているが,演奏はあまりよくない. しかし,きいたことがない曲がおおいので,いくつかきいてみた.
つぎは演奏者がわからないのだが (iPod や MP3 では概してこういうことがあるのがこまる), Baroque Conversations という曲集. バッハなどのバロック曲のあいだに 20 世紀のアヴァンギャルドな曲がまざっている. 作曲者は例によって書いてないが,曲名をならべると,Whaam!, Aux Murailles Rougies, Wiegenmusik. ふしぎな構成だ. 20 世紀曲の部分をききたいひとがどれだけいるかわからないが,私にとってはどれもよい.つぎはルネサンスの歌曲集: Trobairitz: Poems of Womem Troubadours. ときどき器楽だけの曲がまざっている. これも演奏者はわからない. いくつかきいていくうちに,Na Mana, pretze fina valors という曲が気にいった. あとでしらべてみよう.
つぎはハープ曲集: Favourites. これはジャケットをみると演奏者は Judy Loman。 これはとくべつ気にいったわけでもないが,ききながしていた. 近代の曲がおおいようだが,現代曲もある. Dances: Ariadne Awakens, Ariadne's Dance, Dance of the Bull, Dance of the Insects, Ariadne's Dream, "Sun Dance, Labyrinth". どうやってひいているのかしらないが,ハープらしくない音がする. ボディをたたくのは常套的だが,そうでない音もいろいろする.
あともう 1 枚,Simon Rattle によるブルックナーの 9 番があるが,成田についてしまったので,それは途中までしかきけなかった. クラシックはこれでおわり.