これまで会社の仕事について書いた論文をおもに IEEE 系の会議で発表してきた. それをいま open access journals に投稿しようとかんがえている. その理由をあげてみる.
1. 論文成果としてカウントしてほしい
これまで書いてきた論文は IEEE のしかるべき会議 (conferences, symposiums, workshops) に採択されている. そのほうが日本の学会のジャーナルに採択されることよりむずかしいのだが,会社でも NICT でもそれをみとめてもらえない. オープン・アクセス・ジャーナルは比較的かぎられたコストでまかなわなければならないことから,採択率をあまりひくくはできないといわれている. あまりあやしいジャーナルはカウントしてもらえない可能性もあるが,それなりのところにだせば論文成果になるから,この問題の解決策になるはずだ.
2. きちんと編集してほしい
学会論文はほとんど自分で編集するから,プロの編集者が編集したジャーナル論文にくらべると編集という点においては完成度がひくい. きちんと編集してほしいということがもうひとつの理由だ. ただし,オープン・アクセス・ジャーナルのなかにもプロの編集スキルがあるひとがきちんと編集してくれるところと,しろうとが編集しているようにみえるところとがあるから,注意が必要だ, すでに出版されている論文をみて,ちゃんと編集しているところをえらぶ必要がある.
3. オープンにして,できるだけひろくみてもらいたい
学会発表論文のなかにはオープン・アクセスでないものがおおい. IEEE や ACM の投稿論文ならたいていの研究機関でみられるが,オープンではないので,だれでもというわけではない. 私のばあい,投稿した論文はできるかぎり自分の Web サイトにはおいているので,Google でみつけられる. しかし,open access journal に投稿すればさらにひろくみてもらえるだろう. 日本の学会のジャーナルなどではなかなかみてもらえない.
4. もうあまり手をかけたくない
上記のような理由でジャーナルにはのせたいが,そもそも論文の内容はすでに書いたものでよいとおもっているから,もうあまり手をかけたくない. ハードルのたかいところにだすと,またさんざんなおさなければならなくなる. だから,すくないコストでやろうとしている open access journal のほうがよい.