集団的自衛権をみとめる方向に舵がきられた. しかし,反対は根づよい. おおきな政治的転換には慎重であるべきなのはもちろんだが,十分な知識もないまま反対しているひとが多いようにおもえてならない. 彼らは日本の手足をしばることをめざしているようにみえる.
集団的自衛権に反対するひとの思想をひとことでいうなら (いささか乱暴な議論ではあるが),戦前の日本は好戦的で危険な国家だった,そして,いまもそうなる危険がある,だから自分の (自衛隊の) 手足をしばっておこうというかんがえかたであるようにおもえる. 手足をしばることで安心し,リスクが増加しているにもかかわらず,思考停止ようとしているようにもおもえる.
しかし,戦前から日本がとくに好戦的だったとはおもわないし,現在は日本より周辺のいくつかの国のほうが危険なようにおもえる. 自分の手足をしばってしまえば (しばったままでは) そういう危険から身をまもることができなくなる. 世界の情勢とくに日本をとりまく情勢がこれまでどおりなら,それでもよいかもしれない. しかし,情勢はあきらかに変化している. 手足がうごかせるようにしておかなければ,戦争にまきこまれる危険がたかくなるだろう.
これまでとおなじやりかたで平和をまもれるとおもうのは幻想だ. 時代にあわせて不断の積極的な努力をしていくことが,平和をまもることにつながるだろう.
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