NHK の朝ドラ 「マッサン」 の主人公はニッカウイスキーの創業者である竹鶴政孝がモデルだが,いまのところは主人公より鴨居商店の大将つまりサントリーの鳥井信治郎のすごさに感心するばかりだ.
鴨居のぶれない経営戦略には感心する. 国産ウイスキーをつくることがずっと夢であり,決してあきらめない. 不況下でウイスキーとビールがともにうまくいかなくて会社がかたむくような事態になっても,それらの事業をぶれずに推進している. それらに必要な資金を調達するために,売れている事業を売却するという決断をしている. 現在では経営戦略に関する情報がさまざまあり,それらを参考にすることができる. しかし,当時はそんなに情報はなかったのではないだろうか. そのなかでのぶれない経営戦略と大胆な決断はすごいとおもう.
最近では,売れている事業を売却してやりたい事業をのこした例としてカネボウをおもいだす. (元) カネボウは経営危機に瀕して化粧品部門をカネボウのなまえとともに売却した. 鴨居商店 (つまりサントリー) の決定はそれにちかいものだ.