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シェムリアップで感じたカンボジアの印象

COIN 2015 という学会で 2 件の発表をするために,カンボジアのシェムリアップ (Siem Reap) にいった. フライトはホーチミンとハノイを経由したので,ほかのカンボジアのまちにはいっていないのだが,シェムリアップで感じたのは今後,開発 (開拓) の余地がおおきいのではないかということだ.

アマゾンで 「東南アジア投資のラストリゾート カンボジア」 という本が出版されたのを知って,この項目を書く気になった.

カンボジアはとてもまずしい国だ. 通貨単位はひとつしかないが,とてもよわい. 25 セント (0.25 ドル) が 1000 リエルであり,桁がおおすぎて把握するのが容易でない. よわいのは輸出できるものがすくないからだろう. 農産物に関しては品質のよい米がとれる (日本人の趣味にはあわない米だが,私は満足した) など,わるくないようにおもえる. しかし,付加価値のたかいものというと,木彫りの仏像などの工芸品くらいしかないようにみえる. シェムリアップのまちで売っているみやげものなどをみると,ドライ・フルーツやちょっとしたビスケット程度のものは国内でつくられているが,チョコレートとなるともう輸入品だ. 国内生産品は外国人には人気がないようであり,価格もひくいので店もあまりおきたくないようだ. これでは観光以外に外貨をかせぐのは困難だ.

海外資本はいまはまだベトナムなどの周辺国に投資するほうが有利だろうが,周辺国の賃金があがってくればカンポジアが有利な投資先になってくるだろう. 開拓の余地がおおきい国だとおもえる.

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