1980 年代からつづいている 3D 印刷の学会である SFF シンポジウムで発表するため, 真夏のテキサス (オースティン) にでかけた. 2 日めの最後に Colorado River のクルーズがある. 毎年恒例の行事だが,今年はこれに全員のれないというハプニングがあった.
学会がおわるのは 5 時であり,クルーズがはじまるのは 6 時だ. 場所が比較的はなれていることをかんがえると,いささか余裕がない. きのうはもっとちかくにある学会指定の Driskill Hotel でのレセプションが 6 時からはじまったが,私はいったん自分がとまっているホテルにもどったところ,まにあわなかった. きょうは直接いくしかないとかんがえて,いちはやくバスを待っていた.
バスはなかなかこない. 最初は冷房でからだがひえきっていて,40℃ ちかいあつさでもよかったが,そのうちあつくなってきた. やっとバスがきたのは 5:20 すぎ,道路の反対側についたので,みんなそちらにぞろぞろあるいていく. 私の直前でバスはいっぱいになった. バスは 1 台しかこなかった. バスは 10 分強で船着き場までいき,学会指定のホテルを経由してここにもどってくる. 30 分くらいでくるかとおもったが,なかなかこない. 貸切の船だから,おくれても待たせているだろうが,それにしても出港がおくれるとあとにひびくだろう.
まっているあいだにそばの建物のはしらをうつした. 砂岩でできているが,多数の貝殻やそのあとがついている. それほどふるいものではないが,化石のあとだろう.
バスがもどってきたとき,すでに 6 時をまわっていた. しかも,バスには満員にちかいひとがのっている. つまり,ホテルでそれだけ多くのひとが待っていたということだ. 私は先頭にいたのでこのバスにのることができたが,待っていた大半のひとはのることができなかった. バスは 6:30 くらいに船着き場につき,すぐに船にのりこんだ. さきについたひとたちは,もちろんすでにのっていて,夕食をたべている. 時間がずれていたせいで,それほどまたずにたべものをとることができた. それから約 30 分,船はそのままうごかなかったが,ついに 7 時ごろに,のこったひとを見捨てて出港した.
日本からきたひとたち (今回はすくない) をさがしたが,この船にはのっていないようだった. あまり話す相手はいない. 今後はめったにアメリカでの学会に参加することはないだろうから,こういう機会でもそれほど積極的にひとと話をしようとはおもわなかった. それでも,ひとり,話しかけてきた男がいたが,その話はべつの項目にゆずる.
船は 1 時間半くらいかけて川をのぼっていった. 景色は,たてかえている別荘などをのぞけば,一昨年きたときとそれほどかわらない. もっとも,そんなに詳細におぼえているわけではないが…
そのうち,この船よりはちいさい船がやってきた. うしろに水車がついている. そして,この船の横にならんだ. のっていたのは,この船にのれなかったひとたちだ. この船よりはすくないが,数 10 人いる. しばらく一緒にはしっていたが,そのうち後方にきえていった. この船よりはさきに船着き場にもどるのだろう. この船もそれを追うようにしてもどっていった. 折り返したときは,まだすこし空はあかるかった.
船から 9 時すぎにおりた. ホテルにかえる方法はあらかじめしらべていたが,2 つあった. ひとつは,ほかのひとたちといっしょに Driskill Hotel にいき,そこから路線バス #20 でホテルのめのまえのバス停までいくことだ. もうひとつは,ここで直接,路線バス #18 にのり,ホテルがある Manor Road よりひとつ南の道からあるくことだ.
まずは路線バスのバス停をさがした. そこには船からおりたひとたちの一部があつまっていた. 路線バスはこの時刻には 1 時間に 1 台くらいしかないが,ぐあいよく,すぐにやってきた. この状態では全員が Driskill Hotel にかえりつくのがいつになるのかわからないから,路線バスをつかう選択肢をとった. そのうち私をふくむ 4 人だけがバスにのり,あとのひとたちはチャーター・バスをまっているようだった.
私のまえにバスにのった若い女は,運転士としばらく話をしていた. 私は料金をはらって席についた. 4 人のうちひとりだけが Driskill Hotel にとまっているということで,バスがすこしはしったところで,ほかのバスにのりついでいった. 運転士はバスをおりてていねいに説明しているようだった.
私はそこでおりなかったので,さっき運転士と話をしていた女は私にはなしかけてきた. 私はとまっているホテルのなまえをいい,Manor Road にあることをいった. 彼女は住所をもとめてきたが,それ以上はおぼえていなかった. 彼女はここに住んでいるという. きかなかったが,テキサス大の学生のようだった. やっとホテルの場所をスマホでみつけて,どこでおりてどうあるいていけばよいか,親切に説明してくれた. 私も iPhone でホテルにかえるみちをみつけることはできるから,おしえてもらう必要はとくになかったが,あるいは,とおまわりせずにすんだのかもしれない.
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