3D 印刷に関する研究を LEM21 という,京都でひらかれた学会で発表した. 3 日間の会議 (さらにつぎの日には工場見学) のうちの最初の 2 日だけに参加したが,2 日めにあった京都の花街の社会学的研究の講演とその直後のバンケットでのもてなしは,わすれられないものだった.
学会のテーマとは関係がないが,京都にちなんだ講演として,京都女子大の 西尾 久美子 教授による花街に関する研究が紹介された. 国際学会なので外国人も 1 割弱はいる. そういうひとに花街を紹介する,あるいは誤解をなくすことも目的になっていたが,舞妓・芸妓をそだてる置屋とコーディネータとしての茶屋が中心のビジネスのしくみを研究してきた講演者がその研究をわかりやすく紹介した. 経営学者である著者が現代的な用語をつかって分析するそのしくみは,講演者の著書でも読むことができるようだ. おそらく京都のひとにとっても新鮮なものなのではないだろうか.
バンケットでは置屋もかねる茶屋の舞妓・芸妓によるうたのあと,(参加者数からくらべるとはるかにすくない人数で) 伏見の「ふしぎな竹酒」などをついでまわっていた. ひとりの舞妓と話をしたが,最近では京都出身の舞妓・芸妓はほとんどいないとはなしていた. テレビでみた舞妓にひかれて自分も舞妓になったという.
講演でもバンケットでも,誇りをもって芸で生きるための秘密保護,未成年 (舞妓) の保護のためのくふうが強調されていた.
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