加計学園問題などで安倍内閣の支持率が急落する事態になっている. この問題はは基本的には,岩盤規制をこわすために内閣府が文科省から主導権をうばおうとしたことに対して,文科省が反撃することによっておこっているのだとかんがえられる. 内閣府の関係者が加計学園にふかくかかわってしまったために疑惑を否定することができなくなってしまっているが,国会などでいくら答弁しても,不在の証明つまり加計学園の優遇がなかったことを証明することはできない. NHK は冷静に報道しているが,おおくのマスコミは疑惑を強調するような報道をしていて,国民がそれにのせられているようにみえる. しかし,官僚にのせられてしまっていては岩盤規制改革・構造改革なんて 100 年たってもできない.
岩盤規制が容易になくせないのは,おおくの規制が省庁の権限・利益にかかわっているからだ. 獣医学部の問題もそのひとつであり,文科省にまかせていては岩盤規制をこわすことができないので内閣府が介入しようとした,それに対して文科省関係者が反撃にのりだしたということだとかんがえられる.
首相をはじめ内閣府の数人が加計学園と関係をもってしまったために,疑惑を否定することができなくなっている. もし加計学園をはっきり優遇するような証拠があれば疑惑は解明されるが,それが唯一の方法だ. しかし,そうはなっていない. 「優遇しなかった証拠」などあるはずがないから,疑惑を明確に否定するかたちでの解決はありえない. 国会をひらいてこの件を議論するなど,時間のむだでしかない. 疑惑に関してこれ以上議論しても意味がない.
いま一番かんがえるべきことは,規制改革・構造改革をすすめるにはどうするべきかということだ. 文科省に加担して安倍内閣のちからをそいでしまえば,それがますます遠のいてしまう. おおくのマスコミは内閣府たたきに都合のよい材料をえらび,色つきのコメントをしているようにみえる. NHK のような冷静な報道を他のマスコミにも期待したい.
関連情報: