2 か月ほどまえ,母を介護老人保健施設 (老健) から自宅にもどして,週 5 日,小規模多機能型とよばれる介護サービスをうけるようにした. 最低限の自費でかなりのサービスをうけることができ,たすかっている.
小規模多機能型の介護サービスは比較的最近はじまったものだ. 母にサービスしてもらっている施設もまだはじまって 1 年くらいのところだ. 週 5 日,朝夕はくるまで送迎してもらうとともに,15 分くらい自宅で排泄などのサービスをうける. ショートステイなど,ほかのサービスもあるが,いまのところは上記のサービスだけをうけている.
小規模多機能型にはいくつかの利点あるいは特徴がある. まず,従来型でこれだけの内容のサービスをうけると,介護保険をつかいきり,自費で全額ださなければならない部分がでてくるが,小規模多機能型では費用は固定なので 1 割だけ負担すればよい. また,小規模多機能型ではずっとおなじ施設のサービスをうけることになる. それに対して従来型ではさらに通常は複数の施設のサービスをくみあわせることになるので,いろいろな施設のサービスをくみあわせることができるかわり,人間関係を構築しにくいのではないかとかんがえられる (もっとも,固定的な人間関係がよいとはかぎらないが).
小規模多機能型のサービスをつかうことをきめるまえに危惧したことのひとつは,このサービスではリハビリがよわくなるのではないかということだ. 従来型サービスでは専門家によるリハビリのサービスをくみあわせることができる. しかし,自宅でトイレにあるいていくだけでもけっこうな運動になり,リハビリ・サービスに匹敵するのではないかとかんがえた. そこで,専門家によるサービスなしでためしてみることにした. 実際,老健にいたときはトイレにも車椅子でつれていかれていたので,最初はトイレまであるくのがおぼつかなかったが,すぐに安定してあるけるようになり,すこしずつ運動能力はきたえられているようにみえる.
小規模多機能型の施設は小規模であるがゆえに,サービスをうけるほうがゆずらなければならないこともある. たとえば,送迎の時間は施設側の都合でだいたいきめられてしまう. そのかわり,うまくやりくりできるなら,こちらの都合もきいてもらえる.